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歯んどbook =用語集=

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負担金と受診率(長瀬指数とは)

公的医療保険制度を採用している国ではその多くが患者さんが医療機関を受診する際に治療費の一部を負担することを義務づけている。日本では保険の「一部負担金」あるいは「窓口負担」と呼ばれている。この自己負担の引き上げは医療費の抑制の手段として使われている。しかし高い自己負担は本来必要な受診を抑制してしまうため、公的医療保険制度の存在意義それ自体を失わせる。また受診が必要な患者さんが受診をためらう間に病気が悪化し、結果としてその後の医療費の増加を招いてしまう。

患者さんの自己負担の割合と医療費の関係について算定式に「長瀬指数」と呼ばれるものがある。厚労省の前身の戦前の内務省時代から使われ、数理技官の長瀬恒蔵氏に由来する。

Yを医療費の逓減率Xを患者負担率として
Y=1-1.6X+0.8X2

長瀬指数によると医療費の逓減率は0割負担の1.0に対して1割負担で0.848、3割負担で0.592、4割負担で0.488となる。すなわち3割を超えると半分以上の患者さんが受診したいと思っても自己負担が重く、受診しないという状況になる。

日本の自己負担金を公的医療保険制度の確立している国々と比較してみると、日本の21.1%はドイツの13.7%、フランスの11.6%、イギリスの12.6%に比べてもかなり高い。(2006年WHOの発表)しかもフランスではこの自己負担金をまかなう私的保険が広く普及しているので患者さんの医療アクセスは近年さらに自己負担の増えた日本よりかなり有利である。

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