1. HOME
  2. その他
  3. 令和8年 年頭所感

連盟の活動報告

その他

令和8年 年頭所感

新政権による持続可能な医療・介護体制構築に期待を込めて!!

日本歯科医師連盟  会長  太田 謙司

新年あけましておめでとうございます。会員の皆様には、令和8年の新春を健やかに迎えられましたこと、心よりお慶び申し上げます。併せて、平素より日本歯科医師連盟の活動に対しまして、深いご理解と温かいご支援を賜っておりますことに、厚く御礼申し上げます。

昨年7月に行われました第27回参議院議員通常選挙において、我々の組織代表候補が議席を失ったことは、歯科界にとって極めて大きな痛手であり、今なおその影響は多方面に及んでおります。しかしながら、この結果は、私たちの政治活動の在り方を根本から問い直す貴重な契機でもあると受け止めております。同時期に発足した二期目の執行部は、この現実を真摯に受け止め、組織の信頼回復と再構築に向けて、一丸となって冷静かつ着実に次なる一手を講じてまいる所存です。

一方、政権は高市内閣へと移行し、政策の方向性も新たな局面を迎えております。与党の議席が衆議院ではかろうじて過半数を確保したものの、参議院では依然として過半数を割るという厳しい政局の中ではありますが、私たちは引き続き政権政党を支持し、歯科界の声を政治に届けるべく、連盟活動を粘り強く進めてまいります。

そのような中、令和8年度の診療報酬改定は、歯科医療の価値を社会に問う極めて重要な節目となります。日本歯科医師会と緊密に連携し、現場の実情を丁寧に伝えながら、制度設計に反映されるよう、あらゆる機会を通じて働きかけを続けてまいります。歯科医療の質と持続性を守るためには、現場の声を政策に反映させる不断の努力が不可欠です。

歯科医療機関数の減少は加速しており、令和4年から令和6年にかけては年間約500施設の減少でしたが、令和7年には約950施設と急速に減少しました。これは医療DXの急激な進展や歯科医師の高齢化に加え、物価高騰や人件費上昇に対応できない経営環境が大きく影響していると考えられます。診療報酬改定が実施される令和8年6月まで待つ余裕はなく、補正予算も大いに活用し、高市首相の掲げる「健康医療安全保障」、「攻めの予防医療」における歯科の重要性をもっと訴求し、地域ごとの実情に即した支援策の実現を目指してまいります。地域医療の崩壊を防ぐためにも、迅速かつ的確な対応が求められています。

また、無歯科医地区の増加も深刻な課題です。令和元年から令和4年にかけて19県で増加し、14府県では横ばいと、予断を許さない状況が続いています。さらに、85歳以上の人口は2040年に向けて増加が見込まれており、医療と介護の複合的なニーズを持つ国民が一層増えることが予測されます。人口減少と超高齢化という社会構造の変化の中で、無歯科医地区における歯科医療提供体制の維持はますます困難になると考えられます。こうした状況を踏まえ、移動診療車の配置を含む医療拠点運営事業の整備に力を注ぎ、地域の実情に応じた柔軟な対応を図ってまいります。

さらに、歯科医師の活躍の場を広げるための制度整備にも、昨年に引き続き注力してまいります。政治的基盤の再構築と制度改革の推進は容易な道のりではありませんが、中央省庁における歯科医師の登用に加え全ての都道府県・市町村の行政に歯科医師の配置を促し、さらには労働安全衛生法における歯科健診の制度化など、長年の課題に対して一歩ずつ着実に前進を図ってまいります。歯科医師の専門性が社会の多様な場面で活かされるよう、制度面からの支援を強化してまいります。

日本歯科医師連盟の会員数減少についても、2040年に向けて加速することが予見されますが、日本歯科医師会の会員数との差を埋める方策を考えるとともに、優秀な若者が目指したいと思える歯科医師像を築いていかなければなりません。歯科医師会や歯科医師連盟に入会しないことが恥ずかしいと感じるような時代にしていきたいと思います。短期間に改善することは難しいでしょうが、将来振り返った時に本年がターニングポイントであったと思えるように、種をまいていく所存です。若手歯科医師の育成と意識醸成にも、継続的に取り組んでまいります。

本年も、日本歯科医師会の方針の下で、歯科界の持続的な発展を目指し、執行部一同、連盟活動に全力で取り組んでまいります。引き続き、皆様の変わらぬご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

関連記事