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連盟の羅針盤!

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髙木幹正会長 インタビュー動画

日本歯科医師連盟はどのような役割の組織ですか?

日本歯科医師連盟は、会員である歯科医師が団結して日本の歯科医療のレベルをより高めていくことを目的に設立された政治団体です。歯科医療と政治は距離があるように思えるかもしれませんが、歯科医師の使命である「国民の皆さんの心身の健康を守る」「すべての方にお口の健康と機能を保つことの大切さを知ってもらう」「国民の生活を支える」ということを成し遂げるには、国の医療制度そのものの中で歯科医療のあり方を変えていく必要があります。

わかりやすくいうと、もっと多くの方が良質な歯科治療を受けられるよう、保険診療などの国の制度にはたらきかけていくというところですね。日本全国の歯科医師が高い意欲を持ってよりよい歯科医療を続けられるように医院経営に関わる税制を改善したり、歯科診療報酬のバランスを適正にしたり、「国民にとってよりよい歯科医療の提供」を実現するための基盤・ルール作りや、後方支援をしているわけです。

日本歯科医師連盟とは別に日本歯科医師会という組織がありますが、こちらは歯科保健活動、つまり現場の臨床や医療の中身そのものから歯科医療を変えていく組織です。日本歯科医師連盟は、日本歯科医師会が掲げている理念や目的を実現するためにロビー活動などを行います。日本歯科医師連盟と日本歯科医師会という両輪がうまく回ることで、国民の皆さんにとって“よりよい歯科医療”を守り、提供することができます。

政治力を担う組織として、現在はどのような課題を抱えているのでしょうか?

今、歯科界の立場は年々厳しくなってきています。課題も山積みです。たとえば税制改革の分野でいえば、

(1)租税特別措置法第26条を存続させること
(2)社会保険診療報酬に対する事業税の非課税措置を存続させること
(3)消費税の損税を解消すること

という3つの課題があります。これは、歯科医院の経営状況に大きく関わる課題です。

ひとつの歯科医院の年間の社会保険診療報酬が2,800万円だとして、3つの課題を解決できなかった場合の影響を試算すると、このような結果が出ます。

(1)租税特別措置法第26条が廃止されることで139万円
(2)事業税が課税されることで37万円
(3)消費損税の負担を換算すると24万円

ひとつの歯科医院で、合計で年間約200万円もの負担が増えてしまうわけです。この影響で十分な歯科治療が行えなくなったり、廃業を余儀なくされる医院が出てしまうかもしれません。これは決して無視できない問題です。

その他にも、昨年度末は「受診時定額負担金」という受診を抑制するための制度が導入されそうになりました。そして現在議論されているTPPに参加することになれば、混合診療が全面解禁されて、日本の国民皆保険制度が崩壊したり、医療訴訟が増えたりといったことが予想できるでしょう。国の政策や制度が変わることで国民一人ひとりが歯科治療を受けづらくなる、歯科医院が減るといったことが起こる可能性があるのです。

この重要な課題に、日本歯科医師連盟は関係機関と連携や交渉をすることで毅然と立ち向かっていかなければならないと強く認識しています。

歯科医療全体のレベルを高めていくには、歯科医院経営に迫る危機を解消しなければいけないということですね。

はい、そうです。歯科界が抱える課題を解決して、歯科医療のあり方をよりよくするには、理想論だけではなく現実的かつ確かな政治力が必要です。どれだけ医療技術が進歩しても、地域の歯科医師が安全に診療できる、安心して経営を続けられる国でなければ国民の皆さんによりよき医療を提供することができないということです。

課題が山積みな歯科界ですが、私たちはこの姿勢を絶対に崩しません。課題を解決して、日本中の歯科医師が国民の皆さんに良質な歯科医療を提供できるよう、環境作りを進めるのが日本歯科医師連盟です。シンプルにいうと、共通のテーマは「優良な歯科医療は健全な歯科医院経営の基に成り立つ」ということです。私たちは歯科医師の不安や不満を政治的に解決するために歩み続けます。

政治力を高めるというと、選挙活動を連想される方が多いと思います。

そうですね、残念ながら「日歯連=選挙活動」というイメージを持たれている会員が多いと聞きます。ですがこれは誤解です。選挙活動は日本歯科医師連盟の活動のごく一部で、実際は歯科界の未来を考える、それを具体的な政策として組み立てる、行政に要望や提言をする、といった地道な活動が9割です。

ただ、国政で歯科界の存在をアピールして、発言力を高めていくには、歯科界に理解を示してくれる国会議員をバックアップすることも欠かせないわけです。歯科医師の生活や業権を守るための政策を国にしっかり送り届け、成立させるためのひとつの方法が選挙活動というわけです。目立つ部分を切り取ると選挙の印象が強くなってしまう……というのは仕方のないことかもしれませんね。

今後の歯科界のために、日本歯科医師連盟はどのような考えで活動をしていくのでしょうか?

ここ数年で、歯やお口の健康と全身の健康に深い関わりがあることを裏付ける研究報告がたくさん出ています。国民の皆さんにも広く知られるようになりました。

たとえば、香川県や兵庫県などでは、
「80歳で20歯以上ある人はそうでない人よりもかかる一般医療費が20%低い」
「歯の数が多い人、歯周病が軽度な人ほどかかる一般医療費が低い」
「歯の数が多い人ほど認知症の率が低い。歯の数が少なくても口にあう入れ歯を入れている人のほうが、そうでない人よりも認知症の率が低い」
「歯周病が軽度なほど、糖尿病や心内膜・虚血性心疾患の医療費が低い」
「専門的な口腔ケアは介護予防や高齢者のリハビリテーションに効果が高い」
といった調査研究結果が続々と報告されています。

口の中だけではなく、全身の健康をよりよく保つためにも歯科医療は重要なものであるということが明らかになってきているわけです。その歯科医療を担う歯科界が、もっともっと明るくなるよう、日本歯科医師連盟は歯科医師を守る施策を政治に反映させていくためのさらなる努力を続けていきます。

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